参謀日誌|看護師の数を、先に聞いた
在宅医療の現場では、訪問看護ステーションの開設を検討される院長先生が少なくありません。今回は、その相談で最初に何を確認したかという話です。
「訪問看護ステーションを、うちでもやってみたいんです」
ある院長先生から、そう相談を受けたのは、診療が一段落した夕方のことでした。声には少し高揚感があり、話はすぐに物件や機材のことへ移りかけていました。
私が最初に聞いたのは、それとは違うことでした。「今、常勤換算で、看護師さんは何人いらっしゃいますか」
資金でも、立地でもなく
訪問看護ステーションの開設は、多くの場合、資金計画や事務所探しから語られます。もちろんそれも大事な要素です。ただ、実際に手続きを進めようとすると、最初につまずくのはそこではありません。
指定を受けるには、常勤換算で一定数の看護職員が必要になります。この人員要件を満たせるかどうかが、計画全体の前提を決めてしまいます。資金の目処が立っていても、物件が決まっていても、看護師が揃わなければ、指定申請そのものが前に進みません。
院長先生は、少し間を置いてから答えてくれました。「今は、常勤が一人と、あと非常勤が数名です」
その数字を聞いた時点で、話の順番が決まりました。物件探しや資金計画を並行して進めながらも、まず取りかかるべきは採用でした。
順番を、間違えないこと
院長先生には、経理や資金繰りの相談で頼っていただくことが多いのですが、開設支援において最初に必要なのは、財務の数字を整えることではなく、この順番を見極めることでした。何から手をつけるべきかを間違えると、半年後、一年後になって「やっぱり看護師が足りない」という壁に、改めてぶつかることになります。
資金の計画は、後からいくらでも描き直せます。だが、人だけは、今日から集め始めないと間に合いません。開設の相談を受けたとき、まず人員要件を確認するのは、そこに気づいていただくためです。
面談の予定が、一つ決まった
その日の面談は、資金計画の話には至りませんでした。かわりに、採用の進め方について、次の打ち合わせの予定が一つ決まりました。
開設は、ゴールから逆算すると資金や物件の話に見えます。ですが、実際に手を動かす順番で考えると、最初に必要なのは人を集めることです。どちらから見るかで、次にすべきことは変わってきます。
同じように、訪問看護ステーションの開設をご検討でしたら、ホームページのお問い合わせフォームからご連絡ください。お急ぎでなければ、まずは読んでいただくだけで十分です。
お問い合わせフォームはこちら/LINEでのご連絡も可能です:https://lin.ee/6R4N66h