事例13
【概要】
クライアント先の訪問看護ステーションにおけるベテラン看護師との業務面談で伺ったお話をご紹介いたしま す。 開口一番、これまで担当された患者さんの中で特に印象に残っている事として、「在宅死は決して美し いものばかりではない現実」と診療に携わる際の訪問医の患者さんに向き合う姿勢を語られました。 ベテラン 看護師は、患者さんが自宅で過ごすことでリラックスし、痛みが和らぐため、そのような過ごし方をサポートいると のことです。 「自宅で過ごす良さ」について、このように述べられ。ごはんは食たいときに自由に取ることができ、入浴も病院 や施設では禁止されていたり、日時が決められていたりしますが、自宅であれば本人の希望に応じて行うができ ます。病院では多くの患者さんがいるため『時間の管理』が必要で、少しでもリスクがある行動には制限がかかる ことが圧倒的に多いのです。 しかし、その思いに現実が追いつくには、まだまだ道のりは遠い。「理想の在宅死」には程遠いケースが数多く 存在する。特に、がんを患った患者さんのことが頭から離れない。その患者さんは悩み抜いた末に自宅で過ごす ことを選択し、家族もまた迷いながらも本人の意思を尊重し、自宅で看取ることを決めた。そして、いよいよ死が 近づいたある朝、本人が痛みに苦しみ、呼吸も乱れてきたため、家族から私に連絡があった。急いで患者さん 宅に向かい、同時に訪問診療を担当する医師にも連絡を取ったが、その訪問医は電話越しに適当な相槌を 打つだけであった。それから 1 時間半後にようやく到着し、処置を施されて戻られたものの、症状は思うように 改善されず、数時間苦しむこととなりました。その間、都度訪問医に連絡して症状を伝え、対処をお願いしたも のの、なかなか対応いただけませんでした。最終的に近隣病院の緩和ケア病棟への入院をお願いすることにな り、その際、訪問医の指示書が必要となったためクリニックに連絡を入れましたが、事務員の対応でこれもまた スムーズに進みませんでした。 救急車で病院へ送る際、痛みを取り除いてあげられなかった悔しさ訪問医の患者さんに対する姿勢への怒り、 そして家族に対する申し訳ない気持ちがあったとのことです。患者さんは翌日、緩和ケア病棟で亡くなりました。
【まとめ】
背景には、国の方針により「在宅医療」を掲げる事業所が増加しているものの、実際には十分な診療が行わ れていないと、ある訪問医が指摘しております。 具体的には「医師が来てくれない」という患者さんが非常に多いです。ランチャイズ型の経営で、トップの院長 のみが正規職員として配置され、それ以外はアルバトの医師を中心に運営しているケースが非常に多いです。 日中と夜間を分離スタイルが増加しています。非常勤やアルバイトを前提とした体制で主医制ではない場合、 アルバイト医師にとっては夜間の往診にかかる費用が発生しますが、それは夜勤の給料に含まれています。その ため、可能な限り患者さんの家に行きたくない、負担を減らしたいと考える。結果として、困った際には救急車を 呼ぶ選択がなされる場合あります。また、看取り率が 50%台で、最後を診てないのにもかかわらず 24 時間 365日の診療所を謳っているところもあります。 良い在宅医療の訪問医を選ぶコツは、「介護職」や「地域包括支援センター」に相談するのが適切だと思わ れます。病院側はどこの在宅診療が良いかについて詳細な情報を持たず、規模の大きなところに漠然とするこ とが多いです。病院からの紹介患者さんばかりで、介護職や地域の信頼を得られてない在宅診療所は、問題 がある可能性が高いと言えるでしょう。メディカルラボは、真の在宅診療を実践している事業所を支援していま す。
【業務遂行スケジュールと費用】
※2024年11月1日から、【メディカルラボのクリニック業務トータルサポート(実務で実行支援)費用】 は、コストパフォーマンスを向上させるために、従来の価格から、さらに低価格に統一して 設定しております。 詳しくは料金案内をご覧ください。